数年前からメタボリックシンドローム(メタボリック症候群・Mets)という用語が盛んに使われるようになり、テレビ・新聞などで扱われています。では、具体的にどういう状態のことをいうのでしょうか。
メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)に加えて高血圧・高血糖・高脂血症のうち2つ以上を合併した、内臓脂肪症候群とも言われる複合生活習慣病のことなのです。 シンドロームX、死の四重奏、インスリン抵抗性症候群、内臓脂肪症候群などとも呼ばれる病態を総まとめにした言葉ともいえます。
このメタボリック症候群は、数々の怖い病気・合併症の温床となるといわれています。特に、血管が硬くなり血流が遮断されやすくなる動脈硬化になりやすくなります。そして、これが脳梗塞、狭心症、閉塞性動脈硬化症、心筋梗塞などの重篤な病気を引き起こしてしまうのです。
それでは、日本の学会が合同で出したメタボリック症候群の基準に、貴方があてはまるかどうか確認してみましょう。
まず、メタボリック症候群の可能性がある大前提として、男性腹囲85センチ、女性腹囲90センチより大きいことが条件です。この腹囲の基準に加えて、高脂血症、高血圧、高血糖のうち2つ以上に該当するとメタボリック症候群と診断されます。
その人が高脂血症かどうかは、中性脂肪150mg/dl以上・HDLコレステロール40mg/dl未満の片方あるいは両方にあてはまるかどうかで判断します。血圧の上が130mmHg以上、または下が85mmhg以上ならば高血圧。両方が当てはまる時も高血圧です。高血糖は、空腹時血糖が110mg/dl以上の場合が当てはまります。
このメタボリックシンドロームの中では、特に「内臓脂肪蓄積型肥満=男性型肥満」ともいわれる「上半身型肥満=リンゴ型肥満」が要注意とされています。(注ー女性型肥満の洋ナシ型肥満は下半身型肥満ともいわれ内臓肥満とはされていません。)
そして、日本の40-74歳の男性の二人に一人、女性の五人に一人がメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)またはその予備軍に該当するともいわれているのです。
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メタボリックシンドロームとは?
メタボ検診の義務化がスタート!
厚生労働省では、中年男性のうち2000万人がメタボリックシンドロームの予備群ととらえ、将来の医療費の削減のために、これを平成27年度末までに25%減少させる数値目標を設定しています。
そのため、特定健診制度(糖尿病等の生活習慣病に関する健康診査)では、メタボリックシンドロームの概念を応用して糖尿病対策を行う事を目指し、ついに2008年4月から、40歳以上の中高年保険加入者を対象に、健康保険者に「メタボリック検診」の実施を義務化し、メタボリックシンドローム該当者、または予備群と判定されたものに対して特定保健指導を行うことを義務付けました。
健診の受診率、保健指導の実施率、生活習慣病患者の削減などの数値に基づき、健康保険組合に対して、財政支援の恩恵を与えたり、ペナルティーを科すという執拗さ!(まるで国家による「メタボ狩り」という感じですね)
メタボ・肥満は出世できないとか、医療費増大・国家財政負担増の元凶といわれかねません。禁煙運動も盛んですから、タバコ好きで太目の方などは諸悪の根源みたいに見られがちで、ちょっと息苦しい世の中になってきたものです(苦笑)
厚生労働省の定めた基準では、「腹囲(ウエスト回り)が、男性八五センチ以上、女性九〇センチ以上で、高脂血症、高血圧、高血糖の三つのリスクのうち、二つ該当する場合を有病者、一つだけ該当する場合を予備軍」と定義していますが、さてあなたはどうですか?
しかし、この実施する根拠となったメタボリックシンドロームの定義や基準の数値については、多くの医学関係者から様々な疑問の声も寄せられています。
腹囲などの基準が厳しすぎてほとんどの中高年が該当してしまうとか、他の基準についても個人差があって一律に判断できないとか、メタボ関係の薬品を生産する医薬業界と厚労省との怪しい思惑の存在とか、様々な批判があるようです。
ですから、本当に脳卒中・心筋梗塞・糖尿病などの成人病減少と医療費の削減に繋がるのか、今後の推移を注意深く見守る必要があるでしょう。
とはいっても、メタボさんで良いことは何一つないのですから、国や薬品業界の思惑や都合がどうであれ、肥満の中高年の方は自主的に積極的にダイエットをするべきでしょうね。
メタボリック症候群とおそろしい合併症
健康維持のためにはメタボリックシンドローム(メタボリック症候群・Mets)の解消が必要だといわれますが、どんな理由があるのでしょう。
実は、メタボリック症候群は数々の恐ろしい病気の温床となってしまうのです。
なかでも、血管が硬くなり血流が遮断されやすくなる動脈硬化になりやすいことは有名です。しかも、自覚症状に乏しく最初のうちは異常に気づきにくいので、未然に防ぐことが困難であるという特徴があります。そのため、何の前触れもなく重篤な病気を発症します。
突然の脳梗塞、狭心症、閉塞性動脈硬化症、心筋梗塞、腎硬化症によって死に至るケースもあるのです。また、睡眠時無呼吸症候群、尿路結石、通風までも引き起こします。
さらに深刻な事に、肝臓・すい臓・大腸・至急・腎臓等のがんの発生も招きやすくなるといわれています。原因不明の肝硬変も、多くはメタボリックシンドロームの合併症であり、脂肪肝から非アルコール性脂肪性肝炎、肝硬変を経て肝臓がんへと悪化する連鎖が少なからずあります。
まさに、死に至る成人病・合併症のオンパレードといった感じで、ここで書いていても気分が悪くなってくるくらいです(苦笑)
そして、怖いのは、このような動脈硬化性疾患は壮年期にいきなり発症することが多く、一命は取り留めたとしても、後遺症も深刻なものばかりだということです。そのために、国家をあげてメタボリック症候群の対策が求められているというわけです。
こうした動脈硬化が原因の病気は、メタボリック症候群の対策を立てない限りは増していくものだと考えられるのです。
食生活で野菜類が極端に不足していたり、日常で身体を動かす機会が少なかったり、腹に脂肪が溜まり気味の人は、メタボリックシンドローム予防を意識した生活を初めてみてはどうでしょうか。メタボリック症候群の予防が恐ろしい病気の予防につながるのです。
運動不足の解消や食生活の見直しによってメタボリック症候群は予防できます。まずは、一駅余分にあるいてみたり、階段を積極的に利用するなど簡単なものから実行してみましょう。
脂肪燃焼に効果のある運動とは
メタボリック対策やダイエットの為には増えた脂肪を燃焼させる事がポイントです。
では、増えてしまった余分な脂肪を燃焼させる為にはどうしたらいいのでしょうか。
まず食事を制限することで脂肪を減らすことが大切ですが、注意しませんと筋肉も減ってしまうことが難点ではあります。筋肉を減らさないようにしながら脂肪の燃焼を図るには、効果的な運動を行うことが一番いい法方です。
健康的なダイエットを目指しメタボリックをなくすには、脂肪のみを減らすようにすることが必要で、そのためには食事制限と運動を一緒にすることが必須となります。ダイエットのための運動では、脂肪燃焼が行われるほかに、いろいろな効果を得ることができるのです。
まず素晴らしいのは、運動をすることでエネルギーが使われるので、「基礎代謝が高まる」ことです。
基礎代謝とは、生命維持に必要である最小のエネルギーのことですが、日本の成人男性ならば1日1400キロカロリー、成人女性なら1200キロカロリーが消費されるとされています。運動を効果的に行うことで基礎代謝をより高めるようにすれば、太りにくい体が作り上げられるのです。
また、血糖値を調節する役目を持ったインスリンというホルモンを高めたり、ストレスが解消されたりもし、運動は体にいい効果をたくさん持っています。
では、メタボリック対策の運動はどのようなタイプの運動が適しているのでしょうか?
脂肪燃焼に効果のある運動は有酸素運動だと言われており、メタボリック対策やダイエットにはハードな運動は不要なのです。
例えば、ウォーキングなどの有酸素運動は、長時間続けることができ、脂肪も効果的に燃焼されるため、ダイエットに向いている運動といえましょう。なにも必死に走る必要はないのですから、気楽にウォーキングや軽いジョッキングを楽しく行っていきましょう。
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運動によるメタボリック対策のコツ
日々の食事の改革や生活習慣の改善と同様にメタボリック対策として必要なのは、毎日少しずつでも体を動かすことです。
まずはお腹まわりについた脂肪をなんとか減らしていかなければならないのが、メタボリックシンドロームです。そのためには、日々体を動かすことが絶対的な条件だといえるでしょう。
時間のある人は、思い切ってジムに通うなどして鍛えましょう。元々運動が得意だった人は、体をよく使う運動に再チャレンジしてみるのもいいでしょう。
ただ多くの方は、忙しい毎日の生活の中からメタボリック対策の運動をするためだけの時間を作り出すのはなかなか難しいものだといえるでしょう。体を動かす時間を頑張って作っても、それで疲れてしまって運動がいやになってすぐにやめてしまうようでは元も子もありません。
メタボリック対策だからといって体を動かすために特別な運動をする必要はないのです。体脂肪を減少させるために、なるべく日頃のちょっとした空き時間、なにかをするついでに体を使い、メタボリック対策にすることが良い方法ではないでしょうか。
例えば、通勤の電車の中で、毎日のようにつり革につかまりながらそっと筋トレをすることもできるでしょう。エスカレーターやエレベーターを使わずに、極的に階段を利用するなどといった簡単にできる運動でもメタボリック対策にはなります。
バスや電車の停留所などをひとつ手前で降りて歩くようにしたり、ランチタイムのレストランにわざと遠い所を選ぶ、といったこともメタボリック対策の運動になるでしょう。(私も、乗り降りする駅を1つ遠くして、毎日5キロ歩くことで一ヶ月半で8キロも減量できたことがあります♪)
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メタボリックシンドロームは生活習慣から
食生活や運動といった対策のほかにメタボリックシンドロームにならないために、とても大切なメタボリック対策があります。
それは「生活習慣の見直し」です。
まず、非常に重要なメタボリックを改善するための対策としてあげれれるのが、お酒とタバコの生活習慣を断つことなのです。お酒とタバコは、メタボリック対策の生活習慣において何よりも気をつけたいものです!
もちろん、お酒をたくさん飲む習慣があり、タバコも吸うという人は、これを断つのは並大抵の努力ではできないことでしょう。一日中お酒とタバコが欠かせないという方は、すでに「一種の中毒患者」になっていますから、急に断つのはよほど意志の強い方でないと無理でしょう。
ですから、そういう人はあまり影響がないくらいの量にまで、お酒やタバコを少しずつ減らすように努めましょう。それも無理な方は、今すぐ専門の医者に相談して、禁煙指導を受けるのがベストでしょう。
また、メタボリック対策の生活習慣としては、お風呂に入るときに、「ぬるめのお湯」に繰り返しつかることもおすすめです。この繰り返し入浴する方法は、体の血行がよくなり新陳代謝が高まるので、湯冷めもしにくくなるという利点があります。
1回目は短く、2回目は少し長く、3回目はまた短く入るというように、湯船につかる時間を少しずつずらしていく方法もあります。半身浴と同じように、からだの芯から温まることができて汗もかき、寒い季節にはもってこいのメタボリック対策になる入浴方法といえます。
質の良い睡眠をとることも重要で、眠たくなったらすぐ床に就く、夜は遅くても11時ごろには就寝して、朝は早めに起きるようにします。よく眠れるように、寝る前4時間のカフェインを避けるなどの工夫をすることも、メタボリックを改善するための対策方法になるといえます。
生活習慣を少しずつでも改善し、メタボリックシンドロームから脱却できるよう、毎日の努力の積み重ねが大事なのです。
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代表的ななメタボリック症候群診断基準の紹介
世界糖尿病連盟(IDF)の基準
腹囲男性90cm、女性80cm以上で、かつ 血圧130/85mmHg以上。 中性脂肪150mg/dL以上。 HDLc男性40mg/dL、女性50mg/dL未満。 血糖100mg/dL以上。 の4項目中2項目以上あてはまればメタボリック症候群。
日本肥満学会(JASSO)の基準
腹囲男性85cm、女性90cm以上で、かつ 血圧130/85mmHg以上。 中性脂肪150mg/dL以上またはHDLc40mg/dL未満。 血糖110mg/dL以上。 の3項目中2項目以上あてはまればメタボリック症候群。 (注ー2006年~2007年頃から、この基準が不適切であるとする指摘がされている。)
改訂NCEP-ATPIII基準
腹囲男性90cm、女性80cm以上。 血圧130/85mmHg以上。 中性脂肪150mg/dL以上。 HDLc男性40mg/dL、女性50mg/dL未満。 血糖100mg/dL以上あてはまればメタボリック症候群。 の5項目中3項目以上。
いずれの基準でも、腹囲は家庭でも計れますが血液検査などは専門の機関に依頼しなければわかりませんので、病院等に行ってきちんと診断をうけ、メタボリックシンドロームかどうかを見極めましょう。
自覚症状が特になくても、中性脂肪やHDLコレステロールがおかしいならば、メタボリックの基準に完全に一致しなくても、いずれ動脈硬化の元ともなる危険性があります。動脈硬化が原因で起こる病気はおそろしいものです。肥満が気になる人は、まず出来ることからメタボリック症候群の予防に努めましょう。
参考サイト
動脈硬化性疾患の危険性を高める複合型リスク症候群を「メタボリックシンドローム」という概念で統一しようとする世界的な流れの中、日本のメタボリックシンドロームの診断基準がどのようにして作成されたかが紹介されています。また、わかりやすい図解入りで診断基準が説明されていますので、参考になさってはいかがでしょうか。http://www.uralynet.com/ms/msgl.htm
メタボリック・シンドロームをめぐる情報アレコレ
メタボリック・シンドロームの診断基準や定義が定まっていない現状、メタボリック・シンドロームの予備軍が約2000万人だと厚生労働省が乗り出した対策や診断基準の妥当性や治療のあり方等の情報が得られます。製薬業界の高い関心や薬の過剰使用懸念についても触れられていますので、興味のある方は訪れてみてはどうでしょうか。http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20060522ik05.htm
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